2014年 05月 06日
インド独り舞ふーインド舞踊精神論
わたしは最終日のとりでの出演でしたが、最初から自分の出番まで皆様の踊りをカウンターの前で拝見しました
ほとんどの出演者が私と同世代の先生方の生徒さんたちのジェネレーション
出番の前にメイクやドレスで客席にいるのはどうかなと思ったのですが、そこは、許してってことで、自分の気持ちを最優先させていただきました
プログラムはこういう狭い空間でのチャレンジということで、先生が応援したい生徒さんもソロにチャレンジしていたんですよ
そんなわけで、カタックの敦子さんの小学生の生徒さんのレミちゃんも同じ日の出演
お母様に連れられて楽屋に入ってきた時から、ちょこちょこお話して拝見してたわけなのですが
カタックのソロで人前で踊るのは初めての経験だったのではないかな?
敦子先生にきれいに編み込みしてもらって
「緊張する」とかはっすることもなく、楽屋でもごく普通の感じだったレミちゃん
私たちには、せまーい舞台でも彼女には狭くない
マンダラいっぱいの沢山の大人のお客様に囲まれて
色々な色のライトを浴びて
くるくるって立派に踊りきって、沢山の拍手をもらっていた
フリーのオープンプログラムならともかく、チケットショーの舞台でどうなの?卵ちゃんが踊るって?と普通の人は思うかもしれないけど
私は生徒の踊りのクオリティーを最終的に先生が責任持つならよいと思います
応援したい才能ある後進には、誰かがこういう機会を作ってあげるのがとても必要だし
公演の前半が終わって、楽屋で踊り終えた彼女に「レミちゃんはバレエとかやってるよね?」と聞いたら、やはりそうだとのこと
「だよね~舞台であんなにくるくる綺麗に踊れないよ~」と言ったら
「いや、でも今日は少しバランスが?とかぐらっとなった」とか真顔でかえされました
「え、わからなかったよ、だってノーミスだったでしょ、とてもよかったよ」
「間違えたり、忘れたりしなかったでしょ~」と聞くと笑ってこっくりうなずいてくれました
お客様から大きな拍手もらったらうれしくて舞い上がってしまいそうなのに、意外にも冷静で客観的なお返事
小さいなりにも練習を重ねて、自分の中のベストの踊りのイメージがきちんと出来ているのですね
将来有望ですね!
そして、そういうチャンスをくださった先生やお母さんに感謝ですね~
大人だってほんの数か月インドで習って発表会させてもらったら、急に偉くなって、早速自分を見失ってすごいダンサーになったつもりの人もいるものね
自分の踊りの具合はいつも厳しく客観的にみれないとダメだよね
なぜならば。。。。。。
自分の生徒にも他のダンサーにも言っているけど
同じ板の上に立ったらみんな一緒だもの
あなたが、プロと言おうが、単なる趣味と言おうが
キャリアや出番の順番やフライヤーの写真の大きさや
アイテムの長さや
そんなもん、何も関係ない
ソロだとかグループダンスだとか
群舞で真ん中にたつとか後ろだとかどうでもいい
小さい公演でも大きな舞台でも関係ない
日本人だってインド人だって表現には関係ない
愚にもつかないプライドやわだかまりよりも表現者であることを、何より舞踊愛を優先すること
そして、人の前で踊るのなら、いつでも踊りに対する批評を真摯に受ける度量と覚悟を持つこと
最後に、何よりも公演があろうがなかろうが、毎日正しい練習を欠かさない事
私は日本人のインド舞踊家だから、今までもこれからもインド舞踊を愛するダンサーズの皆を応援していきたいと思っているんだ
こころから!
そういえば、わたしが踊り終えた後に彼女が私のところにきて目をまんまるくして口を手で押さえて「すごーーい!」といってくれたんですよ
うん、それがとってもうれしかったな
by kuchipudi-keiko
| 2014-05-06 11:57
| インド舞踊