http://www5e.biglobe.ne.jp/~kutcheri/インド舞踊家の私のインドと日本での見たり、聞いたり、考えたり

by kuchipudi-keiko

クチプディー感情表現考ー

クチプディはもともと踊り手が台詞を言ったり、歌を歌ったりしていたのですが、今でも残っている踊りながら『リップムーヴメント』するー歌詞に合わせて唇を動かすのは、そこから来ているトラディッションなのです

リップムーヴメントで歌詞を反復することにより、より感情が曲に反映されるということらしいです

今でも、人によっては曲の間に歌を実際に歌うのですが、特にスワプナスンダリさん(クチプディのスターのお一人)が素敵に歌われます

そういえば、むかし(今から10年以上前)に、クリシュナガーナサバのレクチャーでカラニディマミー(アビナヤ※感情表現の大御所)が、リップムーヴメントをするとダンス表現はどうなるか?といったことについて、デモンストレーションをなさっていました


実際、ダンサーはインドでアビナヤを習う時に師匠から「感情をなめらかに表現したかったら、心の中で役に沿ったせりふを言うといいのよ」のように教わる事が多いのですから、歌詞を口パクで言うことも、ひとつのりっぱなダンス表現なのです


私は今は、感情表現のアイテムを踊る時、役に沿って自分で作成した台詞ではなく、そのキャラクターや状況から、その時々、自然発生する『振動』のようなものを映すようにして表現しています

口で言わなくとも心の中で決められていた台詞を言うとその動きが台詞にとらわれていくからです

自分が勝手に決めた役の言葉遣いなどもそうです



感情というのは最初『波』のような形態をしていているのです

そのウエーブを上手くとらえることができれば、つまり感情の『振動数』を合わせていけば、おのずと『こころ』は流れていくのだと感じています

歌詞の内容を思うというよりも、美しい音(言葉)の振動を感じて、リップムーヴメントをしているのです
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by kuchipudi-keiko | 2008-10-24 07:45 | インド舞踊